はじめまして。ちょこなすといいます♩
10年間看護師をし、今は専業主婦。2児の母です。
私の息子は地域の小学校の支援級(小3)に在籍中です。
今の時期、小学校入学を控え、就学準備を考えているご家庭は多いのではないでしょうか?
発達に心配のあるお子さんの就学先を決めるのは、非常に大きな決断ですよね。
子どもにとって最善の道を選択しなければいけないというプレッシャーが高まりやすい時期かと思います。
私もプレッシャーと漠然とした不安を抱えていました。
この記事では『発達に心配のある子の就学までの流れと就学準備』を私の体験談を交えてご紹介します。
参考にしていただき、心の準備にしていただいたり、“このくらいなら私にもできるな!”と、少しでも気持ちが軽くなってもらえればいいな、と思っています!
私は息子の就学準備を年長さんの5月頃から始めました。
準備としては、学校へ電話したり見学に行ったり、通学路覚えるために息子と何度か往復しました。あとはサポートブックを作る方もいらっしゃいますね。私はサポートブックは作っていないのですが、息子の特性と対応方法を用紙1枚にまとめたサポートシートを作りました♩
結論から書きましたが、ここからは詳細を書いていきますね。
通級・支援級・支援学校の違い
それぞれ聞いたことはあるけれど、実際どういう場なのか詳しく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もそうでした。
就学先を決定するにあたり、それぞれの特徴を理解しておくことは重要です。
就学先
【地域の小学校】
・通常の小学校(支援員の利用の有無)+通級による指導の利用
・特別支援学級(知的か自閉・情緒学級か)
【特別支援学校】
通級指導教室
・在籍は通常級。
・比較的障がいの程度が軽い子どもが一人一人の特性に合わせた個別の指導を受ける教室。
・主な障がいの種別は、言語(吃音など)、弱視・難聴、発達障がい(自閉・ADHD・学習障がい)、情緒(選択性緘黙症など)。
・週、月に何時間かだけ通級指導教室へ通う。
・「ことばの教室」「きこえの教室」などの名称で、小中学校や特別支援学校に設置されている。
・在籍校にニーズに合った通級指導教室が設置されていない場合、近隣の他校に通うこともある。
・保護者同伴であることが多い。
支援級(小学校、中学校)
・支援学級は障害の種別ごとに設けられている。
(種別:弱視、難聴、知的、肢体不自由、病弱・身体虚弱、自閉症・情緒)
・通常学級で過ごす時間と支援学級で過ごす時間がある。
・通常学級での他児とのコミュニケーションがとれる。
・私が住む地域ではインクルーシブ教育が推進されている(各都道府県で差がある)。
インクルーシブ教育とは…
子どもの多様性を認め、全ての子どもに対し最適な学び方、学びの場を提供していくことを目的とした教育方法。(障がいがあろうとなかろうと、できるだけ一緒に学ぶという考え方)。
支援学校(特別支援学校)
・小学部・中学部・高等部まである。
・支援学校は障がいの種別で分かれている。
(種別:視覚、聴覚、肢体不自由、病弱、知的障がい)
・自立活動など一人ひとりに合わせたカリキュラムで、自立を図るために必要な知識技能を身につけていく。
・専門性をもった先生からきめ細かい指導を受けられる。
進路決定のために大切にしてほしいこと
✔メリット、デメリットの両面から考える。(今、ベターな方で決める)
✔子どものために何が必要かを考える。(本人目線で感じる、考える)
✔今だけでなく、将来のことを見据える。(中長期的視点をもつ)
✔毎日行けること、楽しく通えるところであるか考える。
✔周囲の情報だけで判断せず、自身の目で見て、進路を考える。
✔できれば地域の小学校と支援学校のどちらも見学しておく。
✔困った時、悩んだ時は機関に相談し、一人で抱え込まない。👈一番大事!
小1から支援級在籍中の息子がいる親として、実際にメリットとデメリットと感じていることについてお話します!
実際には、週に1時間だけ支援級の合同授業がありますが、それ以外は今のところ授業中も休み時間も給食も、通常級で過ごしています。
合同授業では、週1回、支援級在籍中の1~6年生までが集まります。コロナ禍のため、3学年ずつで集まったり、状況次第では中止になる場合もあります。季節に合わせた工作をしたり、コグトレや体育館で運動をしたり様々なことに取り組んでいます。
支援級在籍3年目として感じているメリットは、
・毎日ノートでやりとりできる。
・個別に支援計画を立ててくれて、必要な支援をしてもらえる。
・学期ごとにきめ細かな評価表がもらえる。 です。
支援級の担任とは毎日ノートでやりとりできるので、保育園時代のように学校での様子が細かく把握できます。電話する程でもないけれど、気になる、心配、相談したい事って、日々ありますよね。そんな事もノートに書けて、スピーディーに対応してくださるので、安心して学校へ送り出すことができています。
息子が通う小学校では年度ごとに個別の支援計画を立案し、必要な支援をしてくださっています。国語や算数の授業中に支援担の先生が時々横に来て補足の説明してくれたり、過剰適応気味な息子が頑張り過ぎないようにフォローして下さるので、息子も安心して通えています。
支援担の先生に趣味のサッカーの話をしたり、かくれんぼドッキリをしかけるなど、人見知り気味な息子も心を開いているのが分かります(笑)。困ったことや分からないことがあったときもボソッと相談しているみたいです。(HELP要求ができてますよ!すごい!と支援担の先生は褒めてくださいます。)
一方、デメリットとして感じていることもあります。
現在の通常級の担任は、息子の特性について理解し対応も考えて下さっていて、私も息子もとても安心し、ありがたく思っているのですが、通常級の先生の中には、障がいについて全く知識や理解がない方もいらっしゃるなという印象を持っています。
決められたカリキュラムに沿って授業をするので仕方ない部分もあるかもしれませんが、不登校児が増えている原因のひとつと言ってもいいのではと思っています。これは正直、先生によるな…と感じています。
就学までの流れ
各地域によって微妙に時期など変わってくるとは思うのですが、一般的な就学までの流れをご紹介します。こちらを目安に、心の準備をしておくといいと思います♩
✔見学・体験・相談の申込(4月~7月頃)
・通っている園に相談の上、園より就学相談の希望を担当課へ伝える。
・未就園もしくは他府県・他市の場合は、市の担当課に問い合わせる。
・少しでも支援学級を考えている場合は、この期間に申し出る。
・11月頃には就学先を決定するので、できるだけ早いうちから行動する。
✔見学・体験・相談(7月~10月頃)
・居住地に応じた学校または支援学校との日程調整の上、見学・就学についての相談を実施。学校見学会や公開授業等もある。
✔就学先の決定(11月頃)
・「通常級で学ぶ」「支援学級で学ぶ」「支援学校に就学する」等の希望を学校に伝える。
✔就学前健診(11月頃~)
✔就学通知書の受取り(1月)
・地域の各学校の入学案内などを送付される。
✔入学説明会
✔入学式
私は年長さんの5月頃から流れに任せて動き始めたんですが、どんな感じだったのか、具体的にお話していきます!
・5月頃、在園していた幼稚園のおたよりに「就学について相談ごとがある方は○日までにご連絡ください」とお知らせがあったので電話しました。園長先生からは“学校見学の日程を小学校と調整してください”とのことだったので、小学校に直接電話して、教頭先生と見学日の調整をしました。
・6月中旬、息子と一緒に小学校の見学へいきました。その日は教頭先生と一緒に通常級の授業、支援級の合同授業、水泳の授業を見学しました。(合同授業がある日に見学できるように調整して下さいました。)初めての場所が苦手な息子も興味津々に見学していました。
・見学のときに、トイレも見ておくといいと思います。教室近くのトイレ、運動場のトイレ、プールのトイレなど、トイレに関してはこだわりがあるお子さんも多いので、位置確認と、利用する練習をしておいてもいいかもしれません。
・11月下旬、就学前健診を受けました。その後、校長先生との面談があり、そこで支援級に入級する希望を伝えました。はっきり覚えていなくて申し訳ないのですが、その場で承諾してもらったように記憶しています。
・秋になり涼しくなってからは、小学校までの道のりを覚えられるように息子と一緒に何度も往復して歩きました。実際一緒に歩いてみることで、子どもの速さで歩くとどのくらい時間がかかるか把握できたり、交差点や横断歩道などの危険箇所の把握と対策を確認できます。
・入学式前日、支援級に入る新1年生を対象に、“入学式の見学”があったので参加しました。入学式の会場を見せてくれたり、事前に通常級と支援級の担任の先生も教えてくれて挨拶もできたので、私も息子も心の準備ができました。そして、無事入学式を迎えました。
サポートブックの作成
サポートブックには本人用と支援者用がありますが、ここでは支援者用の説明をします。
サポートブックとは、幼児期・学齢期・青年期・成人期とライフステージが変わる際に、新たな生活で出会う人(支援者)に、お子さんの様子や関わり方などの知っておいて欲しい情報を伝え、理解を深めてもらうためのツールです。これまでの経過がこの一冊で分かるので、何度も同じことを説明しなくても良くなるかもしれません。
地域によっては、印刷して使えるように、記入例とともに市ホームページに載せてくれている所もありますよ♩
作成するのは少し(いや、私的には結構…笑)大変ですが、実際に作ってみると、子どもの特性を再確認できたり、入学前の面談で使用することで学校側に子どものことを落ち着いて、分かりやすく伝えることができたので良かったなと思います。
受け取る側としても、事前の準備や情報を共有することができ、安心した活動の提供ができるなどの良い点があります。
「自分1人では作成するのが難しい」と思われたら、療育の先生や発達支援センターに相談してみましょう。
私はブックではなくシートなのですが、療育の先生にアドバイスをもらいながら作成しました!医療機関からのアドバイスも作成時の参考にしました!
サポートブックの内容については、お子さんにあったものが必要となります。必要項目については、以下を参考にしてください。
プロフィール
氏名(呼び方も)、生年月日、年齢、住所、緊急連絡先、
好き(得意)なこと、嫌い苦手)なこと 👈遊びや食べ物、感覚、こだわるもの等
健康面での配慮等(投薬等も)
障がい特性の理解
・基本的な障がい特性の説明と、お子さんの特徴に合わせた特性の説明
・健診、医療、相談などの記録
・手帳取得状況
・生活のサポーター(関係機関の情報)
コミュニケーション
お子さんに伝える方法とお子さんからのコミュニケーション方法については、詳しく書く方がよいでしょう。「どうすれば、わかりやすいのか」を伝えましょう。
パニックや困った行動への対応
パニックに関しては、パニックに至る原因とパニックを起こした時の対応について、具体的な説明を書いてください。できれば、パニックに至らない対応方法や、回避方法があれば記入するとよいでしょう。日常生活での困った行動(こだわりなど含む)に関しては明記し、サポーターが問題を助長してしまうような関わりは避けるようにします。また、サポートブックに書けない最近の様子は、口頭やメモで伝えるようにします。
日常生活
日常生活では、身辺自立を図ることも重要ですが、合わせてエチケットやマナーも大切になります。現在、取り組んでいることや注意が必要な点については、具体的に書きましょう。
例)
- 食事⇒好き嫌い、偏食、取り組んでいること(お箸の練習など)
- 排泄関連⇒排泄の間隔、促し方、自立の度合い
- 衣類の着脱⇒自立の度合い、支援方法
- 遊び⇒好きな遊びやおもちゃ、苦手な遊び 等
その他
- 危険認知
…具体的に書きましょう。高いところが好き、道路を急に横切る、サポーターが事前に把握しておかねばなららいことは必ず記入します。また、制止するだけでなく、代替えの活動に置き換える支援をしていることなど、具体的に書くとさらによいでしょう。
- スケジュールやコミュニケーションブック等の使い方
- 余暇活動
- 現在取り組んでいること
…具体的に記入すれば、対応の統一が図れます。
作成時の注意点
学校への要望書ではなく、お子さんの特性を知ってもらう為の物という視点で作りましょう。
情報の詰め込み過ぎに注意し、要点をまとめて、具体的に書きましょう。
作りっぱなしで終わらず、情報が新しくなれば更新していきましょう。
「~はできない」では伝わらないので、「~すればできる」など肯定的に伝えましょう。
入学までに準備して役立ったこと
前述したサポートブックの他にも準備して良かったもの・ことをご紹介します。
・小学校の時間に合わせたスケジュールの作成☜時間割、すること、休み時間など
・生活リズムを整えた☜8:20までに登校しないといけない!(学校に問合せました)
・通学時の荷物とカバンの確認☜本人が使いやすい道具を色々探しました!
最後に
『発達障がいのある子の就学』についてお話しましたが、参考になる点はあったでしょうか。
1人で抱えず、家族で話し合い、医療機関や療育機関など、色んな人に相談してほしいなと思います。
私もつい1人でどうにかしようとして辛くなることがあるのですが、就学に関する勉強会には夫も同席するようにお願いしたり、見学や説明会の時には下の子の延長保育を利用したり、積極的に1人でゆっくり過ごす時間を作ったり。そういう調整をして工夫しました。
他にもまた思い出したことがあったら、追記していきたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございます!